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組織の「ネット玄関口」狙う攻撃に注意 – 可視化や脆弱性対策の徹底を

出典: Security NEXT – https://www.security-next.com/176551

組織の「ネット玄関口」を狙う攻撃に注意喚起

情報処理推進機構(IPA)は、組織のインターネットと内部ネットワークの境界に設置されるネットワーク機器の脆弱性を狙った攻撃が増加しているとして、注意を促しています。これらの機器は組織の通信の「玄関口」として重要な役割を果たしており、侵害されると大きな被害につながる可能性があります。

主要なポイント

  • ネットワーク貫通型攻撃の増加:VPN機器など、インターネットからアクセス可能なネットワーク機器の脆弱性を狙った攻撃が相次いで発生しています。
  • 侵害機器は「ORB(Operational Relay Box)」として悪用:侵害された機器は攻撃の中継点として利用され、組織内部への侵入だけでなく外部への攻撃の踏み台にもなります。
  • 被害の深刻さ:情報窃取、マルウェアの実行、データ破壊など多岐にわたる被害が報告されており、横展開によって被害が拡大します。
  • 長期潜伏と国家・犯罪組織の関与:国家支援の攻撃グループによる重要インフラへの継続的アクセスや、犯罪組織によるランサムウェア攻撃が確認されています。
  • 可視化と脆弱性対策の重要性:ネットワーク機器の状態を常に可視化し、脆弱性の早期発見と対策を徹底することが求められています。

技術的な詳細や背景情報

ネットワーク機器は、組織の内部ネットワークとインターネットの間に設置され、通信の出入口として機能します。これらの機器にはVPN装置やファイアウォール、ルーターなどが含まれ、外部からのアクセスを制御しつつ内部ネットワークを保護します。

しかし、これらの機器に存在するソフトウェアの脆弱性を悪用する「ネットワーク貫通型攻撃」が増加しています。攻撃者は脆弱性を突いて機器を侵害し、侵害された機器を「ORB(Operational Relay Box)」として利用。これにより、内部ネットワークへの侵入や外部への攻撃中継が可能となり、被害が拡大します。

特に、VPN機器の脆弱性はリモートアクセスの普及に伴い狙われやすく、侵害されると組織の内部ネットワーク全体が危険にさらされます。また、国家支援の攻撃グループや犯罪組織による高度な攻撃も報告されており、標的型攻撃の一環として重要インフラや企業が狙われています。

影響や重要性

ネットワーク機器の侵害は、単なる情報漏洩にとどまらず、マルウェアの拡散やシステム破壊、さらには外部への攻撃の踏み台として悪用されるため、組織全体のセキュリティリスクが飛躍的に高まります。特に重要インフラや大規模組織では、長期にわたる潜伏や継続的な攻撃により甚大な被害が発生する恐れがあります。

そのため、ネットワーク機器の状態を常に監視し、脆弱性を早期に発見・修正することが不可欠です。また、侵害された場合の影響範囲を最小限に抑えるためのアクセス制御やログ管理も重要な対策となります。

まとめ

組織の「ネット玄関口」となるネットワーク機器は、サイバー攻撃者にとって格好の標的です。情報処理推進機構(IPA)の注意喚起にあるように、これらの機器の可視化と脆弱性対策を徹底し、侵害の早期発見と被害拡大の防止に努めることが重要です。最新のパッチ適用やアクセス制御の強化、ログの監視など基本的なセキュリティ対策を怠らず、組織全体の安全を守りましょう。

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