出典: Security NEXT – https://www.security-next.com/176725
Progress Flowmonに複数の脆弱性が発見、10月のアップデートで修正
ネットワーク監視ツール「Progress Flowmon」に複数の深刻な脆弱性が明らかとなりました。これらは2025年10月にリリースされた2回のアップデートで修正されていますが、利用者は速やかな対応が求められます。
主要なポイント
- クロスサイトスクリプティング(XSS)脆弱性「CVE-2025-10240」
認証済みユーザーが細工されたリンクをクリックすると、悪意あるスクリプトが実行される可能性があります。CVSSv3.1のベーススコアは8.8と高リスクです。 - OSコマンドインジェクション脆弱性「CVE-2025-10239」
管理者権限が必要ですが、トラブルシューティング用スクリプトを通じて任意のOSコマンドが実行可能となる問題です。CVSSv3.1では7.2、最新のCVSSv4.0では8.6と評価されています。 - 権限昇格の脆弱性「CVE-2025-11906」
システム構成ファイルの誤ったファイル権限設定により、SSHアクセス可能なデフォルトユーザーアカウントを介してroot権限を取得できる恐れがあります。CVSSスコアは未公表ですが、深刻な影響が懸念されます。
技術的な詳細や背景情報
Progress Flowmonはネットワークのトラフィック監視や異常検知を行うツールであり、企業のセキュリティ運用に重要な役割を果たしています。
クロスサイトスクリプティング(XSS)は、ウェブアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトをユーザーのブラウザで実行させる手法です。これにより、セッションの乗っ取りや情報漏洩が発生する可能性があります。
OSコマンドインジェクションは、アプリケーションが外部からの入力を適切に検証せずにOSコマンドを実行してしまう脆弱性で、攻撃者が任意のコマンドを実行しシステムを制御するリスクがあります。
権限昇格の脆弱性は、通常制限された権限のユーザーが管理者権限(root権限)を不正に取得できる問題で、システム全体の制御を奪われる恐れがあります。
影響や重要性
これらの脆弱性は、企業のネットワーク監視環境の安全性を大きく脅かします。特に管理者権限を悪用した攻撃は、システムの完全な制御奪取や情報漏洩につながるため、迅速なアップデート適用が不可欠です。
また、XSS脆弱性は認証済みユーザーが標的となるため、内部からの攻撃やフィッシング攻撃の踏み台として悪用されるリスクもあります。権限昇格の問題は、初期アクセスを得た攻撃者が権限を拡大し、より深刻な被害をもたらす可能性があります。
まとめ
Progress Flowmonにおける複数の脆弱性は、ネットワーク監視システムの安全性に直接影響を与える重要な問題です。特にXSS、OSコマンドインジェクション、権限昇格といった高リスクの脆弱性が含まれているため、利用者は2025年10月に公開されたアップデートを速やかに適用し、システムの安全を確保することが強く推奨されます。
今後もネットワーク監視ツールのセキュリティ動向に注意を払い、定期的なアップデートと脆弱性管理を徹底することが重要です。





