原題: Rubrik & Sophos Enhance Cyber Resilience for Microsoft 365
ルブリックとソフォス、Microsoft 365向けサイバー復旧・防御機能を強化
サイバー攻撃が2025年に急増する中、Microsoft 365（M365）ユーザーの多くがアカウント乗っ取りやメール不正利用の被害に遭っています。これを受け、ルブリックとソフォスは戦略的パートナーシップを結び、M365環境のサイバー耐性を高める新たなソリューションを提供開始しました。
主要なポイント
- Microsoft 365の脅威増加：調査によると、M365テナントの70％がアカウント乗っ取りを経験し、81％がメールの不正利用に直面しています。これらのリスクは今後も増大する見込みです。
- ルブリックとソフォスの統合ソリューション：「Sophos M365 Backup and Recovery powered by Rubrik」は、ソフォスのセキュリティコンソールに完全統合され、SharePointやExchange、OneDrive、Teamsのデータを迅速かつ安全に復旧可能です。
- ネイティブ機能の限界：Microsoft 365の標準機能は大規模なデータ復旧に適しておらず、誤った安心感を与える恐れがあります。ルブリックのSaaSベースのバックアップがこの課題を解決します。
- 高度なバックアップと復旧機能：不変性を持つバックアップ、エアギャップアーキテクチャ、多要素認証による改ざん防止、柔軟な復旧オプションなど、企業レベルの要件に対応しています。
- 管理の自動化と一元化：Sophos Centralを通じて、バックアップの自動検出やポリシーベースの保護が可能となり、管理者の負担を軽減します。
技術的な詳細や背景情報
Microsoft 365は世界で4億人以上の商用ユーザーを抱え、その管理者資格情報が漏洩すると、攻撃者は重要データの削除や設定操作を行う恐れがあります。標準のリティゲーションホールド機能は法的調査向けであり、大量データの復元には不十分です。また、ごみ箱機能は容量や保持期間に制限があり、侵害後の完全復旧は困難です。
ルブリックのバックアップはMicrosoft 365テナントから分離され、WORM（Write Once Read Many）ロックによる不変性を持ちます。さらに、エアギャップ（物理的・論理的に隔離された環境）アーキテクチャや顧客管理の暗号鍵、多要素認証により、資格情報漏洩時の改ざんリスクを低減します。
復旧はメールやファイル単位での検索・復元が可能で、元の場所だけでなく別ユーザーへの復元もサポート。Azure Kubernetes Service上のコンテナ技術により、高速かつ大規模な復元処理を実現しています。さらに、新規ユーザーやサイトを自動検出し、ポリシーベースで保護を適用することで、管理の自動化と効率化を図っています。
影響や重要性
ランサムウェア被害企業の約半数が身代金支払いに頼っている現状は、効果的なバックアップ・復旧体制の不足を示しています。今回のルブリックとソフォスの統合ソリューションは、こうしたギャップを埋め、企業のサイバー耐性を飛躍的に向上させる可能性があります。
また、Sophos Centralに統合されたことで、新たなツールの習得や複雑な運用を必要とせず、既存のセキュリティ運用と連携した一元管理が可能です。これにより、ITチームの負担軽減と迅速な対応が期待されます。
まとめ
Microsoft 365の利用拡大に伴い、アカウント乗っ取りやデータ損失のリスクは増大しています。標準機能だけでは十分なサイバー耐性を確保できないため、ルブリックとソフォスの連携による高度なバックアップ・復旧ソリューションが必要不可欠です。
この統合により、企業は迅速かつ安全にデータを復旧し、ランサムウェアや内部脅威からの被害を最小限に抑えられます。Sophos Central上での一元管理も実現し、運用効率の向上にも寄与します。今後のサイバー攻撃激増に備え、M365環境の防御と復旧体制強化は急務と言えるでしょう。
